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2010年5月29日土曜日

脊髄くも膜下麻酔の禁忌、レーザーと気道火災

教科書によって微妙に異なることを知った。
困難症例での適用には、患者への説明と外科医と認識を共通にする努力が必要であろう。

「ミラー麻酔科学 p1288」
絶対禁忌
・患者が拒否する場合
・穿刺時に安静が保てない場合
・理論的に脳幹ヘルニアを起こす危険があるほど頭蓋内圧が亢進している
相対禁忌
・ワルファリンやヘパリンの投与で起こる内因性および特発性凝固傷害
・針を刺す予定部位の皮膚・軟部組織の感染
・循環血液量の高度減少
・麻酔科医の経験不足
・術前からある神経障害

「脊椎麻酔―正しい知識と確実な手技」
絶対的禁忌
・心不全(高血圧、冠動脈疾患、弁膜症による)
・感染(敗血症、穿刺部位)
・長期にわたる腸閉塞
比較的禁忌
・中枢神経疾患(脳腫瘍、髄膜炎、出血)、脊髄疾患(多発性硬化症、他脱髄性疾患)
・脱水、ショック、重症貧血、低血圧
・A-Vブロック
・重度の呼吸器疾患(T8以上の無痛域では肺活量が直線的に低下、C8では対象の58.1%になる)
・脊椎の先天的・後天的変形
・腹腔内圧上昇(腹水、巨大子宮筋腫、その他腹腔内腫瘤)
・拡大上腹部手術
・精神状態(恐怖心が強い、精神発達遅滞等)
・出血傾向、抗凝固療法中
・幼小児、脊椎麻酔を希望しない患者

「麻酔科シークレット」
絶対的禁忌
・穿刺部感染
・菌血症
・大幅な循環血液量減少
・凝固傷害
・重症の弁膜症
・局所感染
・頭蓋内圧亢進
相対的禁忌
・進行性変形性(脱髄性)神経疾患(多発性硬化症)
・背部痛
・敗血症

***

レーザー手術の麻酔関係メモ
・気道手術時には緊急に気管切開を行える外科医の立会いのもとで行うべき
・緊急の輪状甲状膜切開セットをいつでも使用できるように準備しておく

・CO2レーザーのエネルギーに非常に感受性が高い:ポリ塩化ビニル
・CO2レーザー気道手技:4416例中6例に気道火災(0.14%)
・気道に過度の酸化体がある状態は危険。
気道ガスはFiO2 0.30以下にすべき (48A77)
・亜酸化窒素には助燃性があり、混入させることは高濃度酸素投与と同様に危険
・臨床使用程度の揮発性麻酔薬には燃焼性および爆発性はない。
・引火性がある組織を湿ったスポンジで覆い、気道の引火性を低くする

気道火災時
・手術室内にバケツと水を用意しておく
・麻酔回路を外して気管チューブへの酸素投与を絶つ
・気管チューブを除去、術野に大量の生食を投与して火を消す
・100%酸素でマスク換気を行う
・喉頭鏡と気管支鏡で気道評価。ジェット換気を併用。
燃焼片を除去。余裕があれば写真をとる
・気管支遠位まで観察。気道熱傷があれば丁寧な気管支洗浄を行う
・気道損傷が明らかならば再挿管する
・口、咽頭、顔面の評価を行う
・胸部Xp撮影
・患者を24時間モニター
・短期間の大量ステロイドは有効だろう
・必要に応じて抗生剤

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