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2010年5月10日月曜日

ライン確保や採血に関連した末梢神経傷害

・肘で採血するときは上腕動脈の内側で行うべきではない(正中神経が通過するため):肘正中皮静脈や橈側正中皮静脈が適する
・手関節から12cm以内もライン確保、採血時に要注意(橈骨神経の皮枝が絡まりあっているため)
・神経傷害の頻度:採血において6-7千人に1人、重篤な神経傷害は150万人に1人
・治療:1.アミトリプチン他100mg眠前から増量、2.ガバペンチン200mg眠前から増量、3.神経ブロック

神経傷害回避を意識した場合、ライン確保の第1選択は手背もしくは12cm以上離れた前腕橈側皮静脈ということになろうか。   
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手術室の総監督(当科ではインチャージと呼んでいる。総監督というより麻酔科管理手術症例の入退室コーディネーターといった意味合いが強い?)をやらせてもらうのは非常に面白い。毎日だとぐったりする程疲れるが、時々やることで身が引き締まる。全症例を自分が担当する症例だと考えると勉強になることが多い。色んな麻酔科医の管理方法のよい所を見学できるのがよいところ。PHSが鳴りまくるのが悪いところ。普段は11時前には空腹を感じてくるが、インチャージの日は10時前にはお腹が空いてしょうがないこともしばしば。それ位緊張しているせいなのだろうか?
20人程の患者さんの手術リスクを判断し、それぞれの管理に大きな間違いが生じないように全体を俯瞰する力(或いは自分でそう思っているだけかもしれないが)というのは、1つの手術室に1日中こもって、1人の患者さんに向き合って麻酔を行うのと同じ位大事なことのように感じた1日だった。

仕事を頼まれるのは嬉しいことであり感謝すること。…の筈だが「どこまでが責任をもって自分にできることなのか」の境界を引くのも相手に迷惑をかけないために大事なこと。その仕事が自分にとってレベルアップの機会と思えることならば、人生の原則や目標にある程度沿っているには違いないから喜んでやるほうがよさそうだ。
愚痴っぽくなってくると周囲の人々への感謝の気持ちを忘れがちになる。「我以外皆我師」だ。明日も謙虚に麻酔を行いたい。もやもやと色々なことを考えるときは思考のための思考に陥らず、目の前のやるべきことに集中しよう。