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2010年5月26日水曜日

上機嫌の作法―齊藤孝

本書は「自称不機嫌な人間」である著者が、上機嫌を技化するための知恵について著した本である。
書かれている内容は2009年10月30日に臨麻学会でお聞きした内容
・上虚下実(上半身をやわらか~くして臍下に力を入れる)
・上機嫌 意味もなく。年を取ればとるほど。
・男は40歳過ぎたら普通にしても不機嫌に見える
にプラスアルファの内容。あの楽しかった講演を思い出せる内容で、非常に興味深く読むことができた。

・不機嫌が許されるのは赤ん坊か天才だけ(16)
・人間は本来、須らく自分の気持ちをコントロールできる状態にあるべき(17)
・上機嫌の根本は
 1.断言力(置かれた状況に対してきちっとした客観的意識をもつ「・・・にも関わらず上機嫌」)
 2.想像力(ものの捉え方を変え、能動的に機嫌をよくする)
 3.自分を笑い飛ばす力(「自分だからみっともない」と考えない。このみっともなさは誰であろうと同じ)
・気分に巻き込まれた状態から自分を引き離してみる力が必要(140)
・一番機嫌をよくしていられない瞬間だからこそ、明るく振舞うことがトレーニングになる。・・・細かなことで自己客観視をしていく練習をする(147)
・ハード且つ上機嫌。挑戦する内容は厳しく、なお且つ上機嫌で、それに取り組むことが、社会を活性化する(174)
***
1日は全ての人に等しく24時間しかないはずなのに、のべ28時間の麻酔時間だった先日の当直。「こんな状況にも関わらず上機嫌!」とできれば確かに凄い。
誰か余っている時間、私に売ってください。