このブログを検索

2011年10月27日木曜日

(雑) 矢張り頑張らないのが1番

裁判官は、内科医が「病気やない、甘えなんや」「薬を飲まずに頑張れ」などと力を込めて言ったことについて、「安易な激励や、自助努力を促すような言動で病状が悪化する危険性を避ける注意義務に違反した」と述べ、発言と病状悪化との因果関係を認めた。 

→「『頑張れ』などの発言は違法」として、60万円の支払いを命じた。

***
この記載では
・どれ位、医者が力を込めて言ったのか
・どの位、患者の病態に対して安易な激励だったのか
・どの位、自助努力を促したのか
・どの位、患者の病状が悪化したのか
・患者の病態が悪化するような、その他の交絡因子はなかったのか

が、まるで分からないので、「私がこれから出会う患者さんから訴えられる可能性を低減させること」(即ち私の不適切発言によって傷つく可能性のある患者さんの発生率を下げること)に全く役立ちません。勿論、そんなことを意図しての報道ではないでしょうけれど。
麻酔科医としての私は、 取り敢えず、手術室で患者さんの全身麻酔導入前に「頑張りましょうね~」と無責任に言う外科医や看護師、研修医を取り締まろうかな~と思ったりします。
それはやらないにしても、夜中の3時の緊急手術時でも、患者さんや家族に頑張りましょうというのは止めておいて、こっそり自分の中で頑張ろっと。