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2008年9月21日日曜日

こもりっきりでポッターメモ4

・1秒間に音が1cmを往復するのに必要な時間は約13μsである
   0.1(m) ×2 / 1500(m/sec) ≒ 13(μs)
・多重反射と周波数は直接関係ない
・音響インピーダンスは物質の密度と速度の積。吸収減衰とは直接の関係はない
・ドプラ偏移周波数(ドプラシフト周波数)
 fd = (2×v×cosθ /c) × f0
  v:反射体の移動速度  θ:反射体の移動方向と超音波ビームの角度
  c:媒質の音速       f0:送信超音波周波数
  変形すれば反射体の移動速度vも計算可能
・パルスドップラー法にて深さdで測れる最高速度
  v = (cの2乗)/8×f0×d
 単位を合わせることを忘れずに
HPRFドップラー法とは…
  ・目的深度の反射波が戻ってくる前に、強制的に次のパルス送信をする方法。
  ・PRFを高くできるため、高速血流に対応できる。
  ・ただ、多重サンプル点が同一ビーム上に2~数個出現し、信号が混同されてしまうため、目的位置の計測ができない場合もある。
・連続波ドップラーでは、原理的にはエイリアシングは発生しないが、周波数分析(FFTなど)のサンプリング周波数(データを採取する頻度)が低いと、パルスドップラーと同様に、折り返しが発生する。
ミラー現象とは…
  ・ドプラ基線(fd=0の線)に上下対称に波形が出てしまう現象。
  ・エコーが強い場合に装置内部で波形が歪むことが原因
  ・受信感度(gain)や発射超音波出力を下げることで解消できる
 *よく似た用語にミラーイメージというのがあるが、こちらは多重反射によってできるものである。
リングダウンアーチファクトとは…
  ・超音波の共鳴によって起こる
  ・心腔内空気に伴うアーチファクトはこれである
 *コメットテイルアーチファクト
   「強い反射体の前後の表面、あるいは近接した二つの反射体の間で超音波が繰り返し反射する」ことでできる多重反射のうち、その間隔が短いものをいう。
・ダイナミックレンジを広げると、反射信号の飽和は減り、対ノイズ特性も改善されるが、空間的な分解能は改善されない
・Bモード画像の輪郭部のみを強調する機能は「エコーエンハンス」「FTC」などと呼ばれる
・「ゲイン」「STC(=TGC)」は、受信されたエコー信号を電圧に変換し、
 その振幅を変化させてモニタに表示される画像の明るさを変化させている。
dB = 20×log10(出力電圧/入力電圧)
  20dB=10倍 6dB=2倍
  40dB=100倍 60dB=1000倍
  66dB=10×10×10×2=2000倍

◎カラードップラー法
・MTI(moving target indicator)フィルタで心筋のようなゆっくり動くものの
 信号を除去している
・リアルタイムで多くのデータを処理する必要があるため、パルスドップラー法などで用いられるFFT解析よりも一点の速度算出に用いるデータ数は少ない。
・ある方向の血流測定結果を得るには、超音波の走査線1方向あたり、複数回の超音波受信が必要である。
・カラーの表示幅を狭くすることでフレームレートは上昇するが、最大検出流速は変化しない

フレームレート(FR ; 1秒間に描出できるフレーム数)を高くするには…
  ・密度を低くする(セクタ幅を減らして走査線数を下げる)
  ・視野幅を狭くする
  ・視野深度を浅くする
  ・送信フォーカス段数を下げる
  ・繰り返し周波数(PRF ; 1秒間の送受信の繰り返し数)を上げる
       *繰返し周期 = 1 / PRF

   FR = 1 / T T: 一枚の画像を描出するにかかる時間
   T = N × 2D/c N:走査線の数  D:視野深度 c:媒質内での音速
    だから
   FR = c/(N×2D) でフレームレートが走査線数と視野深度に反比例するのがわかる。また、超音波の周波数を変えてもFRへの影響はない
 例:PRF=4KHzとすると
     ・その間隔は 1/4000 = 250μs (これは操作線1本に必要な時間) であり、
      その間に音は 250(μs) / 6.5(μs/cm) = 38(cm) 進める。
    なので往復で約19cmの深さの反射エコーを検出できる。
     ・この条件で走査線数が200本とすると、一枚の画像を作るのに
      250(μs)×200=50msの時間が必要である。
      1秒間には 1(sec)/50(msec) = 20枚 の画像を表示できる

◎グレーティングローブ
 グレーティングローブが発生しない素子間隔(D)の条件は
  D < λ / (1+sinθ)   λ:送信波の波長(= c/fo) θ:視野角


◎SPTA(SP:spatial peak・・・空間ピーク, TA:temporal average・・・時間平均)とは  ・「音場中で最大、或いは指定領域中で極大となる音の強さの時間平均値」  
・生体内で有意な作用がないとされる強度は100mW/cm2である  
・SA:spatial average・・・空間平均  TP:temporal peak・・・時間ピーク