成人におけるサイズ
上行大動脈 2.1~3.1 cm
弓部大動脈 2.0~3.6 cm
下行大動脈 2.0~3.0 cm
大動脈弁弁輪径 1.4~2.6 cm 弁口面積 3.0~4.0 cm2
僧帽弁弁輪径 2.7~2.9 cm 弁口面積 4.0~6.0 cm2
三尖弁弁輪径 ~3 cm 弁口面積 5.0~6.0 cm2
肺動脈弁輪 1.0~2.2 cm 弁口面積 3.0 cm2 (参考)
主肺動脈径 0.9~2.9 cm
右心房:ME4Cにて 長径3.5~5.5 cm,短径2.5~4.9 cm
左心房:ME4Cにて 長径3.4~6.1 cm,短径2.5~4.5 cm
心室中隔 1.0cm以下
右心室:ME 4Cにて 長径(拡張期)5.5~9.5 cm,短径(拡張期)2.2~4.4 cm 壁厚0.3~0.5cm
左心室:ME4Cにて 長径(拡張期)6.3~10.3 cm,短径(拡張期)3.5~6.0 cm 壁厚0.6~1.1cm
心膜 心嚢液貯留は<0.5>2.0 cm で重度
・心移植後は1年生存率85%
・class Ⅳ心不全者の1年死亡率は40-50%
◎PISAに関連して
・ナイキスト限界を40cm/sに設定してPISA半径が1cm以上なら重症MRである。
・ナイキスト限界の調節によってPISAの外形が平坦すぎると表面積は過大評価される。逆に辺縁が高すぎると面積は過小評価される。
・逆流僧帽弁はPISAが形成されるときには理論的には閉鎖しているから、PISAの底面は平坦。
◎ベルヌーイ式
・簡易ベルヌーイの式は
①正常な弁(抵抗がゼロ)や、
②長い管状の狭窄(LVOT狭窄)、
③際立ってピンポイント状の狭窄(粘性摩擦による損失が大きくなる)
にあてはまらない。
・重症貧血、血液粘性の低下は圧較差を過大評価する
・心拍出量の変化は、狭窄弁の圧較差に大きく影響する(圧較差P1-P2 = 血液量Q × 抵抗R より)
・中枢の血流速度が1.5m/sを超えるときは ⊿P = 4(V2の2乗 - V1の2乗)
を用いるべきである
◎圧減速に関連して
・MSでは疾患がより重症になるほど有効弁口面積が小さくなり、減速時間(DT)は延長する。
・ARではその逆に有効弁口面積は大きくなってゆき、DTは短縮する。
・圧較差の減速は、DTに比べて血流量への依存が少なく、疾患の重症度としてより好ましい。
つまり <式 220 / PHT> の方が <式 759 / DT> より重症度評価には好ましい。 ・他には
PHT延長する因子 : 拡張機能障害、severe AR(MV前葉の開放を妨げるから)
PHT短縮 :LV拡張末期圧上昇(MRなど)、軽症~中等度のAR(LV圧がより短時間で上昇するため)、心拍出量上昇、頻脈、充満障害
・MVP後数日はLAとLVのコンプライアンスが変化するためPHTを弁機能評価に使うべきでない。
・PHTは機械弁の評価に使うべきでない。
・房室ブロックはMV流入E波に影響するため、PHT法の信頼性をなくす。
・ARの指標としてPHT法を使うとき、僧帽弁疾患があると信頼性がなくなる
◎さまざまな計測に関連して
・理論上は前方縁から前方縁の距離で計測を行うのが最も正確である
・拡張末期のタイミングはECG上のR波ないし僧帽弁が接合する瞬間
・収縮末期は大動脈弁が最初に閉鎖する瞬間、あるいは心室のサイズが最も小さくなった時点
・SVを測定するには
LVOTは収縮期早期に(ME AV LAX) *VTI(LVOT)の正常値は15-25cm
僧帽弁輪では拡張期中期に(サンプルボリュームは僧帽弁輪のレベルに)