試験対策用メモ
・近距離音場(フレネルゾーン)限界
L = D2乗/4λ = D2乗*f/4c
ここで D=振動子の口径 λ=波長 f=周波数 c=音速
・近距離音場は D(振動子口径)>>λ(波長) の場合のみ形成される。
D≦λ のときは球面波だけの遠距離音場(Fraunhofer zone)のみになる。
・近距離音場での超音波はビーム内では球面波でなく平面波とみなしてよい。
・同一周波数で口径を変えた場合、口径が大きいほど…
近距離音場は長くなり、深部の方位分解能を向上できる。
だが、近傍の方位分解能は、ビーム幅が広くなるためかえって悪化する
・凸面レンズは生体より遅い材料、凹面レンズは音速の速い材料によって、収束させることができる。
・一般的な超音波診断装置では主に、セラミックス圧電材料の一種のPZT(PbZnTi:チタン酸ジルコン酸鉛)などが使われている。
・7.5MHz以上の周波数では、高分子圧電材料の一種のPVDF(ポリフッ化ビニリデン)などが使用される。この材料はQ factorが低くパルス幅が短いのでBモードでは高分解能を得られる
・振動子の口径が小さいと、ビームは広がりやすくなり、音の強度は距離の2乗に反比例して減衰する。
・Q=中心周波数/-3dB帯域幅
パルス幅が短くなると、含まれる周波数成分が多くなり、帯域幅が広くなる。
距離分解能も良くなる。帯域幅が広いほどQは低くなりる。Bモードに適す。
・例えば軟骨の音速は1665m/sである。
生体軟部組織の音速は1540m/sで基準化しているので、軟骨の音速はこれより速い。
そのため基準時間より早く超音波が戻ってくるので、画像上は軟骨の厚みは薄く表示されてしまう。
・軟部組織の減衰率は周波数依存減衰とも呼ばれ、約0.4-1.0dB/cm・MHzである。
減衰量は距離と周波数に比例して増える。
例:減衰が0.8dB/cm・MHzの組織中での10MHz,5cmの深さの反射波は、往復で0.8*5*2*10= 80dBもの減衰を受け、全反射したとしても送信波が1/10000になってしまう。
・気体や液体中での縦波の音速は √K/ρ K:体積弾性率 ρ:密度
密度が小さく、体積弾性率が大きいほど音速は速くなる
・反射は音響インピーダンスZ(=ρ*c ρ:密度、c:音速)に差がある場合に生ずる
・スペックルパターンは多数の微小反射波の干渉によって発生する
・キャビテーション現象(空洞化現象)は非常に強力な超音波で発生し、超音波診断装置で発生しない。
・周波数 = 1/周期
・繰り返し周波数(PRF) = 1/繰り返し周期
・パルス幅 = 周期×波数
・PRF×2×L(診断距離) = c(音速)
例:診断距離が25cmのとき、PRFは
PRF = 1540(m/s) / 0.25(m)×2 = 3000 = 3KHz
・電子スキャン装置で走査線本数が同じ時…
PRFが2倍になると1本の走査線を作る時間が1/2になり、フレームレート(1秒間の画像の枚数)は2倍にできる
・フェーズドアレイセクタ:32-128の微小振動子を櫛の歯状に並べ、それらに位相差を与えてビームを振る方式
・サイドローブアーチファクト:表示される距離=探触子と反射体の距離
リニア操作 →下向きの円弧状、
セクタ操作 →上向きの円弧状
コンベックス操作→ほぼ直線状
・グレーティングローブについて
振動子ピッチd(振動子同士の間隔)が一定のとき、周波数が上がるほど出現しやすい
発生させないためには振動子の間隔を小さくする必要がある
d < λ / (1+sinθ)