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2011年6月17日金曜日

(音) Rhapsody of Fire - From Chaos to Eternity (2011年, Italy)

前作「The Frozen Tears of Angels」のレビューを書いてからまだそれ程経っていない気がするが、ここに聴かれるのは間違いなく新作である。

2010年5月5日の記事を転載する(自分の記事を引用できる位長いことよく書き続けたな・・・しみじみ)。

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大仰であるが故に飽きられてもおかしくないこの種の音楽を表現し続けている。継続は力なりとは使い古された言葉だが、まさに彼らのためにあるようなもの。驚きを通り越して尊敬に値することである。
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引用終わり。本作にも全く同じ言葉を贈りたい。な~んにも変わってない。

私にとって、Rhapsody(今はRhapsody of Fire)のアルバムを聴くのは、なじみの定食屋さんに行くようなもの。「お久しぶりです~」と暖簾をくぐると、「お、来たね!」と何も言わなくてもオヤジさんが「がはは」と笑い、炒飯(半ラーメンつき)を出してくれるのである。その味は高校生だった頃の14年前と変わらない。でも恐らくその炒飯には14年前にはなかった隠し味が入っていたり、入っていた隠し味がなくなっていたり、昔は5分かかっていた調理上の一部工程が4分20秒くらいに短縮されていたり、以前は「着色料がいっぱいで不健康だろ」と、頑として添えられていなかったトッピングの紅生姜が、いつの間に添えられるようになっていたりするのかもしれない。
そしてそれは、「オヤジさんの炒飯の調理」について初心者である私には、俄かに気付き難いことなのである。私はというとオヤジさんの苦労も知らず、久しぶりに食べると「あー旨かった。またしばらく食べなくていいや」と炒飯の存在はしばらく忘れ、また時々食べたくなって食べに行く・・・という生活を繰り返すのである。

訳の分からない炒飯のことを書いたのは、この「何も変わらない遠く伊太利亜の空の下で呼吸をしているであろう男たち」の一大絵巻をまた聴くことが出来た喜びを、最近不眠が続いていた麻酔当直帯に胸いっぱいに感じてしまったためである。当直用PHSが鳴らないかドキドキしながらも、イヤフォンで大音量で聴いてしまってごめんなさい。そして当直で病院から一歩も出られなくても、ウェブにさえ接続できれば新譜が聴ける「i Tunes Store」には大変感謝。

今更これを読んでRhapsody of Fireのアルバムを聴く人は稀だと思うが、今作を聴いてRhapsody of Fireが好きになったら5作目「Power of the Dragonflame」を聴くのがハズレのない真っ当な正道だろう。

ごたごた書いていたら、このアルバムの中身に触れていなかった。今のところのfavoriteは#7「I Belong To the Stars」かな。#9はファンの期待を全く裏切らない長尺(19分38秒!)。全部赤にしたいけど・・・

1. Ad Infinitum
2. From Chaos To Eternity
3. Tempesta Di Fuoco
4. Ghosts Of Forgotten Worlds
5. Anima Perduta
6. Aeons Of Raging Darkness
7. I Belong To The Stars
8. Tornado
9. Heroes Of Waterfall's Kingdom
 I.Lo Spirito Della Foresta
 II.Realm Of Sacred Wateerfalls
 III.Thanor's Awakening
 IV.Northern Skies Enflamed
 V.The Splendour Of Angel's Glory(A Final Revelation)]
10. Flash of the Blade (Bonus)