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2011年6月18日土曜日

(雑) experiment after anesthesia

ここ1カ月程の全身麻酔を振り返ってみる。
気管内挿管症例のうち、37.5%がrapid sequence induction(RSI: 迅速導入)ってのは多い気がする。別にRSI強化月間というわけではない。
・急性胆嚢炎
・多発骨折(最終経口摂取から受傷までの時間不明)
・腰椎椎間板ヘルニア(食道癌術後)
などなど・・・以下略。

強化月間ではないと言っても、普段から殆どの緊急手術の全身麻酔の導入はRSIで行っている。バッグマスク換気をするのが面倒くさいわけではなく、「コレくらいならだいじょぶ!」と換気して10cmH2O程度の陽圧でごぼっと誤嚥させたら患者さんは死に至るかもしれないという小心からである。勿論RSIを行う際には「マスクフィットがしっかりしており、万が一の際にバッグマスク換気ができること」を確認する。酸素6L/minでもSpO2 100%にならない症例や髭ボーボーだったりキツい頸椎症があったり、其の他があれば自発呼吸温存下挿管でやるのだけれど、最近、幸か不幸かそのような患者さんの麻酔に当たっていない。

今年3月までの大学当直では、レジデントの先生たちがon callでついてくれていたけれど(そして私はカイザー以外の大体の症例で彼らをお呼びだてしていた)、今働いている病院では誰もバックにいない(常勤の麻酔科の先生はいるので、何かトラブったら勿論連絡は出来るが)。夜中の緊急手術時に薬を吸い間違えたり、濃度を調整し間違えたり、その他のインシデントを起こさないでいられるのが、奇跡としか思えない今日この頃。
***
木曜日、途中でストップしていたwestern blottingを再開。
「30mlの溶媒に対して試料を入れて、5%の溶液を作って」と師匠に言われ、計量すること6g。

・・・これは20%だ。

やはり当直明けは暗算すべきでない。麻酔でやったらアウトである。in vitroの実験で人は死なないが、24時間勤務の後に実験をやるのは危険である。なるべく頭を使わないように大きい電卓、買ってこよっと。