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2010年9月2日木曜日

「働きたくない」というあなたへ - 山田ズーニー

「なんかこれ、やってもやらなくても給料一緒だし、時間かかりそうだけど、なんとなく面白そうじゃん」や「めんどくさいけど、これやったらもっとよくなりそうじゃん」「いつも何となくやってるけど、本当にこれでいいのかな」といった理由を原動力とする仕事時間が増えていけばいいな~と思っている今日この頃。

(以下引用)
・子どもは、学校という「行く場所」が用意されていることのありがたみに気づかない。(20)
・「行く場所」も「帰る場所」も、人には両方要る。(25)
・不思議にも「縛られている」と認めることが自分を生かし、関係性を生かし、ひいては相手を生かす結果になる。(34)
・せっかく、ご先祖さんから親へ、自分へ、次の世代へ壮大なリレーのバトンをもらったからには、1円でも、2円でもいい。ささやかなことでも、自分が生まれてきたことで、「何かそれ以上の価値」を支払って、自分の区間を完走したい。(89)
・決めたら、言葉にして、行動として、「出す」。周囲とぶつかってみる。失敗を引き受ける。唯一それだけが、勉強のために今を犠牲にしてきた生き方から、仕事のために今を犠牲にしていく生き方への連鎖を断ち、自分の時間を取り戻す道ではないか。(93-4)
・「幸せな結婚をする」ではなく、「結婚生活を幸せなものにする」だ。この二つは、似ているけれど、ずいぶんちがう。(99)
・自立とは、周囲の意向や期待にかかわらず、現在の個人の意図や思いを実現すること(自己主張・自己実現)。自律とは、周囲から求められている自分の役割を認識し、それと調整を図りながら、自分の新たな可能性や価値観を開発していくプロセス。自分の多様な可能性に気付き、発揮しつづけること。(110-1)
「楽しく生きる」への違和感の理由として、「予想できる範囲でしか生きられない」ことの不自由があると思いました。自分で「楽しく」と言った段階で、「自分の思った『楽しい』という範囲」に制限されてしまいそうな気がするんですね。自分が目を背けたくなるところにこそ、自分自身を広げるなにかが在る。そう思います。(120)
・「そういうわけにはいかんのじゃ」(134)

(引用終わり)
社会的要求を無視して働くということは成り立たない。つまらなそうな仕事にこそ、もしかしたら、価値観を広げたり新たな自分の一面を発見できるような思わぬお宝があるのかもしれない。
という考え方自体が「食う寝る着る」に取り敢えず困らないくらいの報酬を仕事から得ていることを前提にしている、ということの幸せをまずは思い出さなくてはならない。
とはいうものの、定期的にこのような本によって自己の引き締めを図っているという事実自体がやるべきことに集中できていない証拠か。