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2010年3月11日木曜日

septic shock, Training in Rena(其の十四)

当直でsevere septic shockに遭遇したので文献を引いていたら、タイムリーに以下の論文に出会った。
Comparison of Dopamine and Norepinephrine in the Treatment of Shock, NEJM Volume 362:779-789 March 4, 2010 Number 9

方法と患者群
・Belgium,Austria,Spainの8施設でのRCT.shock患者1679人をdopamine(DOA 20γ)群とnorepinephrine(NE 0.19γ)にわけ28日死亡率をprimary end pointとして評価。この量でも血圧保てなければopen-label NA, epinephrine, dobutamine,vasopressinを追加する。
・ICU入室理由は内科(約66%)、予定手術(約20%)、緊急手術(約14%)
結果
・死亡率は両群で有意差なし(52.5%と48.5%)。
・不整脈がdopamine群で有意に多い(24.1%と12.4%)
・subgroup解析でcardiogenic shockでnorepinephrineよりdopamineで死亡率が高かった。septic shockとhypovolemic shockでは有意差なし
考察
・subgroup解析での結果はDOAによる頻脈が虚血イベントに寄与したのかもしれない
・ACC/AHAのガイドライン(AMI後の低血圧にはDOAが第一選択)に影響を与える可能性がある

この結果を手術麻酔に直接利用することは当然できないが大変興味深い内容である。不整脈が多いという結果からは心臓が悪い患者にあまり高容量のDOAをつないで術後ICUに帰さないほうがいいのかもしれない。まぁDOAだけ20γで術後ICUに帰すことなんて思い出せる限りではこれまでない。というよりもNEをfirst lineとすることにそれほど抵抗感を示さなくてもよいと読むべきなのだろうか。論文内を細かく見るとrenal replacement therapyの割合は両群とも7.4%程度で、特に腎機能にも影響ないようである。

私が経験した麻酔ではそれどころではないカテコラミン(DOA 15γ、NE 0.6γ、EP 0.4γ)を一時的に使用しなくては循環が保てなかった。手術麻酔中のカテコラミンの適正使用量がどれくらいなのかを判断するのは難しい。幸いにしてPVCが時折出るくらいで、致命的にならず帰室させることができた。きっと患者さんの心臓が元気で尿がずっと出続けていたからであろう。

最近急患によくあたるのは、遅い時間に炭水化物を摂ることが引き金になっているからに違いない。次回は予定手術が終わったらすぐ寝ようと思う。

***

ランニング:60分10.0km(10k/h) 計83.6km
筋トレ:なし

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