11月に入ってから一度も麻酔関連の記載をしていなかったことに気が付きました。そろそろこのブログの看板から「麻酔科医」を外そうかと思っていたのですが。下記のPDFから、蘇生の部分だけ、ここにメモとして置いてみます。
・子宮左方転位は30°。無理なら用手による子宮左方転位
・気管挿管をなるべく早く行うべき
・妊婦は横隔膜が挙上しているため、1 回換気量を少なめに
・胸骨圧迫の部位は一般成人よりもやや頭側
・AEDは一般人と同様に使用。子宮に放電しないようにパッドを貼付。
・薬剤も一般人と同様に使用
・心停止の鑑別診断は5H5Tの他に高Mg血症、羊水塞栓、妊娠高血圧腎症/子癇、麻酔関連合併症
・子宮の大きな妊婦が心停止に陥った場合、ただちに、PCS(perimortem cesarean section; 母体救命を目的とした帝王切開) を施行する準備を始める。準備の間に心肺蘇生処置や心停止の原因の鑑別診断を進める。帝王切開術が母体の心肺蘇生処置の一つになりうることを忘れない。
日本産婦人科医会
母体安全への提言2010