・グループや集団、分野に分けて考えるとき、我々はひとりひとりの特徴や能力、その人が世にもたらすものを考慮に入れません。そして、すぐさま単純化したり一般化したりしてしまいます。たとえば労働者、役人、科学者、農民、芸術家、移民、資本家、主婦というように話します。思い込みに都合のよいカテゴリーの理論を作ってしまうのです。これらの理論は大部分が間違いであるだけでなく、理論が作ったカテゴリーに当てはまる人間になるようにと人々を煽ります。(p. 178)
・賭けとも言えるような計画に身を投じるとき、たとえば仕事を変えたいと思うときには、必ず気持ちの浮き沈みがあります。その仕事に憧れ、やりたいと思い、けれど突然、疑念を持ち、熱意がなくなり、実現できると思えなくなり、変化や未知の世界を恐れるようになる。そういうときにひとりきりだと、計画を断念したり放棄したりする確率が高くなります。しかし、もし周囲にあなたを信頼し、あなたの計画が成功すると信じてくれて、その計画が成功するだろうと会うたびに感じさせてくれる人がひとりでもいたら、疑念はなくなり、魔法にかかったように恐怖心が消えるでしょう。(中略)助けてもらったり、助言をもらったりする必要はありません。何より重要なのは、その人があなたを信頼してくれているということです。(p.182-3)
・「もしあなただったら、あなたの仕事のことで助言を求めにきた人を助けてあげませんか?」「それなら、何を怖がっているのですか?」(p.138)
さらっと読め、ちょっと元気をもらえる本でした。