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2010年11月10日水曜日

(旅) Nara (day 2)

宿泊した宿で自転車の無料レンタルサービスがありました。利用しない手はありません。日の出とともに東大寺(二月堂)に向けて出発です。

6:00。
自転車で街を東に進むと、ゆる~い上り坂になっていることに気づきます。昨日歩いているときには全然気にならなかったのですが。今こそ日頃のトレーニングの成果を発揮するときです。張り切ってママチャリのペダルをこぎまくります。街中には、同じように「あさでら」が目的であろう観光客がちらほら。中にはランナーもいます。外国人ランナーもいます。流石です。
南大門前に駐輪場があることはチェック済みでしたので、そこからは歩いて二月堂に向かいます。

二月堂から

朝焼けを眺めることが出来ました。

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二月堂から朝焼けを眺めることが出来たので、もう旅の目的の8割方を達成してしまいました。
そのため「ならまち」に行く予定はありませんでした。結局足を伸ばそうと思ったのは、南インド系辛口カレー屋さん「タリカロ」(JR奈良駅から徒歩10分ちょっと)で、カレーを待っている最中に読んだ童話

「ならまち大冒険 まんとくんと小さな陰陽師」 (著:寮美千子、イラスト:クロガネジンザ)

に影響されたからです。本書が観光客に「奈良に興味をもたせること」を目的としているならば、その目的は十分達成されています。因みにこのお店のカレーは非常においしかったです。「辛口」は私には辛すぎましたので、今度もし食べることがあれば中辛以下にしたいと思います。開店を待って訪れた甲斐がありました。あと完全にインドっぽい装飾の店内にも関わらず、BGMが70年代ハードロック(洋楽)だったのも高ポイントです。それにしても「食べログ」って本当に便利です。こういうときに真価を発揮するんですね。

話は戻りますが、上記書物の中で「ならまち」の中に元興寺(がんごうじ)というお寺があると書かれています。元興寺の五重大塔は高さ24丈(72m)であったといいます。興福寺の五重塔が高さ50.8m、京都の東寺の五重塔が54.8mですから、その伝説が本当であれば、今も残っていたならば木造の塔としてはダントツ日本一です。安政六年(1859年)には東側の民家の火災とともに消失してしまったそうで、今はこのように跡しかありません。


ところで、「ならまち」界隈は女性が好むと思われるお洒落なカフェや雑貨屋が多くあります(OZ
magazineが取り上げそうな、という説明でイメージがつきますでしょうか?)。もし奈良の仏像に全く、全く、全く興味がなかったとしても、非常に楽しめる町だと思います。
近くにある「もちいどのセンター街」も小さなお店が並ぶ、非常に活気のある商店街です。その中に溶け込んでいる全く商売っ気のない古書店で文庫本を購入してしまいました。

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そして大仏です。朝訪れた際に拝まなかったのは、拝観時間が8時からのためです。
朝とは比べ物にならないくらい境内に観光客が溢れています。

私はといえば昨晩読んだ「とつぜん会社が英語になったら…」(宮永國子著)にいよいよ追い込まれてiPodで「The World of Anesthesiology Podcast」の「Keep it simple Dude, RSII & TEE」のトラックを聴きまくります。何回か聴いてようやく何となく内容が分かってきました。RSIIに何の鎮静薬をファーストチョイスにするか?etomidateだと?それは日本じゃ使えないよ。



人生で拝むのは2回目ですが、矢張りでかい。そして閉館間近を狙ってきたにも関わらず修学旅行生が多いこと多いこと!しかし、これだけ学生さんがいれば、「中高生で1回観て、その後何十年かして大仏リピーターになるくらい奈良が好きになる」って人も出てくるかもしれません。こういうのは「よくわかんないけど取り敢えず体験してみる」ってのが、案外大事なのかも。

その後に訪れた国立博物館の「正倉院展」も閉館間近にも関わらず人の多いこと!完全に作戦失敗しました。でも、かの有名な「道鏡」の直筆サインを見れただけでも幸せいっぱいでした。それにしても昔の公人の字というのはなぜそろいもそろってああも達筆なのでしょうか。現代よりも何百倍も「文字が書き手の身分や教養を表す」世の中だったのでしょう。 (11/12記載)