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2010年11月22日月曜日

(麻) べーたぶろっか (麻酔と)

Variations in Pharmacology of ß-Blockers May Contribute to Heterogeneous Results in Trials of Perioperative ß-Blockade. Anesthesiology. 113(3):585-592, September 2010.

bisoprolol (メインテート) やbetaxolol (ケルロング) 、atenolol (テノーミン)に比べるとmetoprolol (セロケン)はβ1選択的な遮断作用が弱いです。
これまで色々なスタディで周術期βブロッカーの有用性について論じられてきましたが、スタディによって使われている薬剤が異なります。これらを解析するとβ1選択的阻害作用が強い薬剤の方が脳卒中等の合併症が低く(?)、予後がよいようです。ということで、臨床においては「βブロッカー」という把握ではなく「何というβブロッカー」を内服しているか、に気をつける必要があるようです。
術前に突然始められたβブロッカーは予後を改善しない(むしろ悪くなる?)というのは、既に抄読会で何度か聴いているので、常識として覚えておいてもよさそうです。

忘れないように記しておくと、propranolol (インデラル)はβ1選択的遮断薬ではありません。