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2011年3月4日金曜日

(音) Children of Bodom の Relentless Reckless Forever (2011年)

relentless: 容赦ない、無慈悲な
reckless: 無謀な


というタイトル自体がそもそも無謀とも思える、フィンランドの骨太メロディックデスメタルバンドの7枚目のオリジナルアルバム。ちなみに前作「Blooddrunk」(2008年)は未聴。
disk unionの店員のお兄さんの話では結構な売れ行きの様子。私はiTunesで購入してしまいました。ごめんなさい。


期待と不安で聴いてみたのだが、唯一即効性をもって「おぉ!」と思えたのは#6「Ugly」のみ。
歌って叫べる分かりやすい歌メロだった初期の作風はすっかり鳴りを潜めてしまった。ギターやキーボードソロが楽しくないからか、アレキシライホのヴォーカルラインが凡庸なものになってしまったためか。
過去の作品のどこかで聞いたことのあるギターリフだったりメロディラインだったりが、いろいろな場所で顔を出すような出さないような。全て過去の焼き直し、それも劣悪な。バンドがバンドのコピーバンドのようになってしまったかのような曲ばかり。あーダメだこりゃ・・・。


と、思っても何度か聴きなおしているとこれが結構良いアルバムなのである。
#9の「NorthpoleThrowdown」は速くてよい(同郷のImpaled Nazareneのアルバム「All that you fear」(2003年)収録の「Armageddon Death Squad」をなぜか思い出した)し、#2「Shovel Knockout」も佳曲だ。ミドルテンポの楽曲はもしかするとライブでとても映えるのかもしれない。

でもやっぱり「Hate Me!」だったり「Silent Night, Bodom Night」だったり「Trashed, Lost & Strungout」だったり「Towards Dead End」だったり「Mask of Sanity」だったり「Hate Crew Deathroll」などなどなどなど名曲が山ほどあるこのバンドだからこそ、それらの似て非なる名曲が聴きたい私としては物足りなく感じてしまうのであった。バンドの新しい魅力にピンとこないのは、年を取ったせいだろうか。