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2011年3月26日土曜日

(麻) 空気塞栓の診断と治療メモ

新天地に旅立つレジデントのY先生の総括。印象に残った症例に関連して紹介してくれた論文。
「Diagnosis and Treatment of Vascular Air Embolism (Anesthesiology 2007; 106:164 –77)」(free article)


vascular air embolism(VAE)は有名だが、普段なかなかお目にかからない。(今日までの私の麻酔管理症例1648件では1件だけである。となると0.06%程度か)

Y先生の発見の契機は血圧低下、ETCO2の低下、心電図ST上昇だったということだが、中心静脈カテーテルから空気は引けなかったようである。


上記reviewによると対処法は
・stop entrainment ~ 術者に告げる
・increased inspiratory oxgen ~酸素濃度を増やす
・hemodynamic support - ドブタミン、ノルアドレナリン、イソプロテレノール
・重症なら胸骨圧迫、CPR


CVPが低いのはVAEのリスクを高める。PEEPの有無はcontroversialらしい。
また上記論文では血管内に入った空気の量が <0/5ml/kg,  0.5-2.0ml/kg,  2.0ml/kg<で軽症、中等度、重症と重症度分類しているが、臨床的にはあまり意味がない気がする。「あ、asystoleになったから100ml位入ったんじゃない?」と言っても、全く救命には役に立たない。
でも、大量出血時にポンピングしていて、20mlのシリンジいっぱいの空気を間違って患者さんの体内に何回か送り込んだら、大抵の人は不可逆的な循環虚脱になることは間違いなさそうだ。慣れない人にポンピングしてもらうのは危険かも。

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