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2011年1月24日月曜日

(麻) 当直とステロイドカバーの話

当直日誌というものがあります。
患者さんの名前、担当診療科、麻酔時間、麻酔担当医の名前、を担当した数だけ書くというシンプルなノートです。

私の当直は、その当直日誌の1行目に

「なし」

と書くことから始まります。過去3回ほどそれが著効したのか全く緊急手術がなかったのです。
昨日の夜もそうしたのですが、全くの裏目に出ました。逆に当直した甲斐があった、とも言えますが。深夜まで緊張を維持したまま働くことができました。

1件麻酔に入っているときに他科から緊急手術が申し込まれたときには、
「(手術を申し込んできた科の)先生たちの中で麻酔をかけられる医師はいませんか?」
と率直に聴いてみるのはいい方法です。本当の緊急手術であれば「麻酔の質が多少下がってもやらねばならない」のですから。
そのように尋ねて、「・・・麻酔科の先生にやってもらった方が安全なのでギリギリまで待ちます」という回答があれば、こちらもいよいよ本気になります。だってそう言われたら、「安全性を最大限担保しない麻酔をかけることは許されない」という雰囲気になりますから。
夜中の緊急手術の場において、昼間の待機手術と同じ精度の技術を提供できるかどうか(少なくとも自分の自覚する範囲において)は、麻酔を提供することでお金を対価としてもらえるかの1つの判断基準のように思えた一夜でした。

***
今日の抄読会は教科書「Evidence based practice of anesthesiology: Expert consult」から、
ステロイドカバーについての話。
以前他の教科書で記載されていたように
・正常では810mg/day分泌あり
・術中ステロイドカバーを考慮するのは
  ・3週間以上投与されているとき
  ・520mg/day以上投与されているとき(ACTHテストを施行して副腎の反応を見る必要がある)
20mg×3週間で副腎からのステロイド分泌は抑制される
小手術:通常通りの内服継続。カバー要らない
・中手術:ハイドロコルチゾンを術前に50mg以後8hrごと25mgずつ×3
・大手術:ハイドロコルチゾンを術前に100mg、以後8hrごと50mgずつ×3
程度でよいようです。
過去のretrospective studyでは、長期のステロイド内服者でも術後副腎不全を起こす症例は少なく、意外だという印象をもちました。

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