今年はまだ2週間ちょっと残っていますが、大学院生活で「身に沁みて」学んだことを、自分なりに総括したいと思います。
以下、箇条書きで。
・社会的な成功と、その(俗世間的な意味での)成功者の想像力は、全くもって相関しない
・「努力すれば何でも叶う」「やめなければ何でも叶う」、は幻想である。これはネガティブな意味ではなく、本当に個々の人間の体が許す範囲でしか活動できないのです。その意味では多くの自己啓発書は嘘つきです。もしくはそのような主張を臆面もなく言える人は身体環境時代共に恵まれたエリートさんです。もしくは、「やめなければ何でも叶う」という想像力しかもたない、想像力の欠けた方です。
・体が発するメッセージに気付くべきである。そして体が発するメッセージを無視している、もしくは知ってても気づかない振りをして余計な苦しみを味わっている人が、世の中には本当にたくさんいる
・ショウペンハウエルは著書「読書について」で、
読書にいそしむかぎり、実は我々の頭は他人の思想の運動場に過ぎない。(中略)ほとんどまる一日を多読に費やす勤勉な人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく。(中略)多読すればするほど、読まれたものは精神の中に、真の跡をとどめないのである。
と書いていますが、私のような凡人には、少なくとも「想像力や共感能力、理解力」を鍛えるという意味においては読書は有用である。というか必要不可欠である。
まぁこんなところでしょうか。大学院の高い授業料を払って学んだことにしては「え、それだけ?」と思う方もあるでしょうが、理解するのと「身に沁みて」わかることの間には三途の川よりも深い隔たりがあるのではなかろうか…よく分かりませんが、今の自分にはそう思えます。
あぁせいせいしたなぁ…の258日間。
参考
・内田樹氏:著書たくさん
・齋藤孝氏:「身体感覚を取り戻す」
・その他今年読んだ約400冊の本と、聴いた約300作品の音楽アルバム
・周りにいる素晴らしい方々
・家族