私がもっている数少ない文化資本の1つである「歌謡曲を聴いて楽しめる」力が遺憾なく発揮されるアルバム。
これまでの人生でまともに紅白歌合戦を見たことがなかったが、奥方の実家に帰省するに当たり、堪能したのが2009年の大晦日。その2009年12月31日に初めて「深愛」に出会い、そこから彼女の音楽のファンになった人は多いのではないかと想像する(それはYou Tubeでのヒット数が彼女の曲の中において「深愛」が100万超と際立って多いことから、である)。私もその一人。というほどには、その音楽には惚れ込んではいなかったのだが、何となく気になって手にとったこの新譜「Impact Exciter」は凄い。非常にキャッチー(注:覚えやすいメロディのこと)なメロディアス歌謡のオンパレードなのである。疾走スピードメタルが好きな方々にも大きくアピールする作品に違いない。手軽に楽しめるジャパニーズポップスのお手本のようなアルバムである。
「Silent Bible」「DRAGONIA」「夢幻」「恋の抑止力 -type EXCITER」「PHANTOM MINDS」「Don't be long」などは疾走感のあるアニメやRPGのプロモーションやテーマソングに使われそうな(実際使われているらしいが、こちらについての知識は全くない)、情感豊かな疾走歌謡曲である。バックの演奏に重たいギターリフやアルペジオを多用すればすぐにでもメタル化しそうである。丁度前作収録の「悦楽カメリア」から若干メタル色を後退させたような曲調のものが多い。まぁこの手の音楽にはちょっと聞いただけで拒絶反応を示す人も多いのかもしれないが、彼女の癖のないまっすぐな声に惹かれるファンは多いのだと想像。声優というだけでスルーするにはあまりにも惜しい。私の目下のお気に入りは#14の「アルビレオ」。
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AnestAssist PK/PDを使用し始めてからというもの、レミフェンタニル登場以前のようなフェンタニル使用量に戻っている(例えば3時間の腎摘で8A使用)。シミュレータが個々の患者の効果部位濃度を保証する絶対の指標ではないとはいえ、覚醒遅延もなく、覚醒後に全く痛がらない患者をみるのは麻酔科医冥利に尽きるというもの。