ちなみに私の英語力がどの程度かというと・・・
①”Would you like something to drink? ”と聞かれ、”Coffee please”とすんなり答えることができてうれしい。
そんなレベルである。
②Flight attendantの方が隣座席の人のカップを回収する時に手が滑って私の手に当たってしまった時には’I’m sorry.’と謝られたが、”All right. It’s OK.”とすぐ返すことができたのもうれしい。
そんなレベルである。
でもすぐに’All right ’と答えられたのは「英会話はキャッチボール」ということをそのエピソードの数分前に学んだからである。
成田空港の三省堂で購入した「ヘタでも通じる英会話術/晴山陽一/PHP新書」が早速功を奏していることを実感。滞在中に読みながら実践していこう。だんまりを決め込んだりしたらダメだ。
ともあれそんな28歳5年目麻酔科医がよくもまぁASA総会に行きたいなんて言ったもんだ。まぁ何とかなるだろう精神で行ってくることに。
時は遡り16時過ぎの成田空港。一緒に行くN先生と合流し、最後の日本食(折り寿司)・雑誌等を購入して出国手続きをした後、Duty free shopではお互いの時間をそれぞれ過ごす。私は、と私の妻も免税店のブランド物には興味がないのでぶらぶらして過ごす。無料でインターネットができるYahoo cafeを見つけたのでそこに入り、mailをチェックする。どうやらインシデント報告のメールはないようだ。妻にメールを出しておく。
再度New Orleansの天気を確認したところ、 好天のようである。ちなみに摂氏(℃) = (華氏 – 32 ) × 5/9 である。おおよそ華氏60度が15℃、86度で30℃である。
搭乗時間まではDSで「美文字トレーニング」をやって過ごす。3か月ぶりくらいにやるのですっかり下手になっている。「軍」の字がどうしてもうまく書けない。8画目の横棒を長めに書くのがポイントのようだがどうにもうまくいかない。うまくいかないのですぐにトレーニングを終了する。非常に飽きやすい。
20時20分頃にDinnerが配膳される。肉じゃが、ご飯、丸いパン、オーストラリアのバター、チーズ、グリーンサラダ(カレーピラフ様添え物つき。ドレッシングもあったが未使用)、寿司(稲荷寿司と蒸しエビ。キッコーマンの醤油付き)、ナビスコのクラッカー、タルト生地のクリームのデザート(キウイとブドウが乗っかっていた)、水(CRYSTAL GEYSER240ml)、その他に欲すればジュースももらえたようだった。味はまぁまぁ、可もなく不可もなくであった。 隣の推定100kgの白人男性がどのように寿司を食べるか気になったので横目でちらちらと観察していたら、フォークで思いっきり蒸しエビを串刺しにしていた。そうだよな。通路を挟んだ右隣の、これまた推定100kgの白人男性は手でつまみ上げて器用に食べていた。彼は日本で寿司を食べたのだろうか。ちなみに私は串刺しにして食べた。 買ってあった押し寿司パックが気になって仕方なかったので、機内食を食べ終わった後、間髪入れずそれに手をつけて完食した。やや無駄なカロリーとは思ったが、間をあけると余計に無駄になるので許容することとした。
トイレのために立ち上がって機内を後ろから見渡すと、多くの人が映画を見ているようだった。一番人気は「Transformer: the revenge」だっただろうか?1作目を劇場で観ており、いつか見ようと思っていた映画だったので、「よーしこれを機に字幕なし映画デビューするぞ~」と意気込んで見始めたがものの15分で挫折。日本語版にして続きを見たが、挫折。映画英語はスラングいっぱいだし初学者には難しいとは知っていたが、自分のあきらめの良さにちょっと感動。
よくよく考えてみると、今回の学会旅行は
・初めてのアメリカをメンター付きで訪問できる
・英会話の練習になる
・英語講演のリスニングの練習になる
・仕事に関する知識欲が満たされる
・一人で内省する時間をゆっくりと持てる
といいことづくめである。こんな機会を与えてくれた職場の環境に大変感謝。
エコノミークラス席は確かに手台が隣席の人と共用になってしまうので窮屈ではある(現に左隣の手台は推定100kgの白人さんに完全に占領されている)が通路席に面していればそれほどの圧迫感はない。足もそこそこ延ばせるし、こういう時は小さめの体形でよかったなと思う。大柄な白人の方々を見ると確かにDVTが出来てもおかしくない。彼らの股関節の屈曲具合からも鼠径部の深部静脈あたりに血栓が出来そうである。今ここで肺塞栓を発症されても東京から3672km、 日付変更線の直上では救命する自信はない。mouth to mouthの人工呼吸すらできるか怪しい。
今は東京22時11分、この地点での時間は1時11分。アラスカのアンカレッジとハワイのホノルルと東京を頂点とした三角形の丁度真ん中あたりを飛んでいるようだ。映画鑑賞に挫折した私はi-PodでLady GAGAの「Paper Gangsta」を繰り返し聴く。何せアメリカに行くんだから。
その後東京時間の0時(バーガー生地にハムとチーズが挟まっており、マスタードチューブがおまけでついてくる。プラス、ココア味のバースナック)と4時(フルーツ)に食事が出てくる。食べたくないが、出てくると食べてしまうのは飛行機の中にいるから。なったことはないが養豚場のブタの気分である。
そういえば一昨日乳腺外科の手術室でレジデントの先生が硬膜外カテーテルを入れているところを見にいった時のこと。名札に”London”と書かれている学生を見て「お、これは英語を話すチャンス!」と思い、「She’s inserting an epidural catheter.」と話しかけたら 「向こうでの入れ方と違っていて面白いですね」と日本語で返されてしまい、がっくりした。よく見るとちょっと色黒な日本人学生さんだった。折角「catheter」の発音を「キャスィタ」と勇気を出して強調して言ったのだが。まぁそれは兎も角その学生が見学した施設ではloss of resistanceではやっていなかったそうだ。ではどうやるの?と聞いたところ靱帯を抜ける針先の感覚と髄液・血液の逆流が来ないことでやっていたとのこと。もしそうだとしたらその麻酔科医は相当な腕の持ち主である気がするが、靱帯を突く正中法の時はよいだろうが、傍正中法の時はどうするのだろうか?謎である。
そしてダラス空港に着いたのが、ほぼ予定通りの現地時間15時半。 入国審査で長蛇の列…。 他の便の到着も重なったのかとにかくここで1時間ほど並び、 乗り継ぎ時間の1時間25分があっという間に消耗された。 流石テロに脅える大国、生半可なことでは入国させてくれない。ASAに参加するであろう、紙ポスターを入れた筒を持ち歩いている人もちらほら見かける。 とにかく全部の指の指紋と顔写真を撮られ、入国審査を受けた後はN先生とともにダッシュダッシュ。 空港内を乗り継ぎ便に乗るためにシャトルに乗りこむ。15分くらい乗ったか。
とってもいい天気!とにかく空港が広い! そしてギリギリのところでスーツケースを再び預け、機内に乗り込む。他の大学の麻酔科の先生たちにもお会いする。 ニューオリンズ行きは17時予定の出発だったが、私たちの他にもギリギリになった人が何人かいたため、 17時10分頃の出発となった。 私は3列席の真ん中で屈強そうなアメリカ人に挟まれ小さくしていたが、離陸するのが早いかもう眠くて眠くてそのまま落ちることに。 んで目が覚めたらニューオリンズ国際空港に到着。 おぉ流石ジャズの街。 ルイ・アームストロングが歓迎している。
Baggage Claimsでスーツケースと無事に対面し、タクシー乗り場からHilton New Orleans Riversideに向かう。 空港からホテルまでは30分ちょっと。タクシーの運転手さんは相当飛ばしている。 ホテルに着いたのは現地時間で19時半過ぎ。日本時間だと10月17日土曜の午前9時半か。 この時点で金曜日を33時間半過ごしている感覚。よく分からないが、まだそこそこ元気である。飛行機に乗る前のプリンペラン5mgとガスター10mgが効いたためか消化器症状はなし。チェックインしてdinnerへと向かう。
入ったのはDrago’s seafoodというお店。本店は郊外の人気店らしいが、宿泊したホテルに支店があった。 凄く混んでおり数十分待ったが、待った甲斐があった。
まずはAMBER BEER。アルコールに弱い私でも大変飲みやすいお味。お代わりする。 真ん中にあるやや大きいのがCatfish(なまず)のフライ。やや臭みはあったが、非常に食べやすい味だった。
海老や牡蠣フライ、French Friesは日本のものと著変なし。
そしてメインがこちら。
海老や牡蠣フライ、French Friesは日本のものと著変なし。
そしてメインがこちら。
Charbroiled Oyster(牡蠣の炭火焼き)である。(注:写真左上の指は、緑色手袋がトレードマークの尊敬する大先生のもの)
これがとっても美味。塩味が強かったが、塩と炭火とで芳醇な香り。御飯があったら何杯でもいけそうである。
オーダーを取りに来てくれた人はウズベキスタンから3年前にニューオリンズに来たというイケメン(写真がなくて申し訳ない)。日本にも一度来たことがあるとかで映画「おしん」が好きだと言っていた。
夕食のあとは自分の部屋でインターネットにつなごうと格闘したがどうにも無理で小一時間ほど消耗した後に諦めることとした。
これがとっても美味。塩味が強かったが、塩と炭火とで芳醇な香り。御飯があったら何杯でもいけそうである。
オーダーを取りに来てくれた人はウズベキスタンから3年前にニューオリンズに来たというイケメン(写真がなくて申し訳ない)。日本にも一度来たことがあるとかで映画「おしん」が好きだと言っていた。
夕食のあとは自分の部屋でインターネットにつなごうと格闘したがどうにも無理で小一時間ほど消耗した後に諦めることとした。
25時過ぎにようやく就寝。