この数字は何かというと、私が今年購入した一般書の中で中古書の占める割合である。齋藤孝氏の「<貧乏>のススメ」を臨床麻酔学会の会場で購入し、読了してからというもの、自分のエネルギーの源について思いを馳せることが再び増えてきた。
そして今日も愛車(と言っても駐輪場に放置している時間が長いのだが)に乗り、自転車屋さんでタイヤの空気を入れてもらい、ブックオフに行った。
上記の本で参考文献として取り上げられていた氏の言うところの所謂「貧乏力」の源たる本と出合えないかと期待しながら。
そして見つけたのは齋藤氏が紹介していた21冊のうち
・1.「反貧困」―湯浅誠氏
・2.「武士の家計簿―加賀藩御算用者の幕末維新」―磯田道史氏
の2冊だけであった。
<1>の私の思考に与える破壊力たるや強力で「2006年国税庁の発表では年収200万円以下の給与所得者は1022万人」「全労働者の1/3が非正規」ということであった(これはほんのほんの序の口である)。
<1>を読んで私が思うのはここに落ちたくないということである。その点は齋藤氏と近い感覚かもしれない。社会問題として貧困を考える本であろうが、私はまだまだお子様である。落ちたくないから死ぬ気で働く。働かなくても生きていくのに十分すぎる賃金を得ていても働く。働く本当の理由はお金ではなく、貧しかった頃に、子供の頃の環境に決して戻りたくないからである。あの頃には戻りたくない。 しかし<1>の中には一生懸命働いても貧困から抜け出せない人が次々と登場する。今の私には貧困にあえぐ日本の人々に対してできることが何もない。
私の仕事への動機の一部は間違いなく「貧乏力」から来ている。