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2013年4月30日火曜日

(本) 超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略 - 岡田斗司夫(2012年、マガジンハウス)

面白いので一気読みしてしまいました。数ヶ月前に読んだのですが、ブログ用の記事を書きかけて放置していたことに今日気づいたので加筆してみました。

この本は、自分のキャラクターをSNS上に「上場」する―それも「いいひと」として―という目的のもとに書かれたものです。

・これまで悲観的性格や楽観的性格は、単に人生に対する戦略であり、生き方の選択でした。どちらを選択しても、それほど大きなちがいはなかった。でも今後、悲観的戦略はより損な戦略になっていきます。世界中の人に、悲観的なキャラだと認知されてしまうからです。p68

とありますが、FacebookやTwitter上でのやり取りが、このままずんずん進んでいくと、それらに滲み出てくる性格が、人生の様々なポイントで、より重要な役割を占めてくるだろう、と筆者らは考えています。だから、積極的に「いいね!」したりコメントしたり、リツイートしたりしましょう、「いいひと」になりましょう、と。そういう本です。

私はTwitterはしないのでわかりませんが、Facebookを続けていると、自分の輪の中にある人(自分の輪の中にない人でも、投稿の公開範囲に制限をかけていない人であれば赤の他人でも)の、ある程度の投稿内容を見ると、その人がどのような人なのかわかってきます。「どのような人なのか」は、勿論、その人の一面でしかないですが、その一面がネガティブなことばっかりだったりすると、やっぱり気が滅入ってしまいます。ネガティブなことばかり投稿する人は、本当は凄くいい人だとしても、損をしてしまうわけです。ネガティブなことを他人に晒して、他人様を不愉快にしないとその人は生きていかれないのか、と思わせてしまっているわけです。それってわざわざやらなくていいことですよね?まぁ、まれにそのような行動をしても愛されている方を目にしますが、それでもやはり、そのような方の周りの人に余裕があってこそ愛されているのだと思います。

話は飛びますが、2年ほど前に開店したのを知っていながら、最近になって初めて訪問したイタリアンのお店があります。歩いて10数分という距離です。
行ってみてびっくりしました。

料理がとんでもなく美味しいだけでなく、お店の方たちの愛想から接客の態度がとんでもなく素晴らしいのです。お酒の注文をとるタイミング、自然な笑顔、雑談をするタイミング、料理を下げたりもってきてくださるタイミング。
そういうのを、初めてのお客が高いレベルで満足するように成し遂げるというのは並大抵のことではないはずです。

話が右往左往していますが、今日書きたいことは、

「プロの麻酔科医たるもの、麻酔が上手いだけではダメ、周りに感じのよい麻酔科医であることを、積極的に伝える努力も怠ってはいけない」

ということです。私のお客さんたる患者さんたちは一見さんの方が殆どです。その一見さんの方々にとんでもなく満足していただけるような麻酔科医になるために、まだまだ精進したいと思います。

三連休は新人さん歓迎会とラボでの研究とその他雑用で終わってしまいましたが、毎日得るものがあったので充実でした。