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2012年2月2日木曜日

(麻) 雪國再訪と局麻中毒時のlipid rescue

麻酔科学会の事前参加登録が始まっているので、久しぶりにDaturaに入ると「2011 年度第50 回麻酔科専門医認定試験 講評」が掲載されていました。
要約すると・・・基本的な問題ばっかりだったんだから、もっとがんばれよ、って書いてるように読めます。厳しいなぁ。

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ということで大雪警報の出ていた昨日、再度雪國へ麻酔をしに行って参りました。県境を越えたあたりから車窓の外は白一色でしたが、新幹線は完全に予定通りの運行時間で到着。凄すぎます。
聞いてみると、私が到着する前の3時間ほどで10cmくらい雪が積もったとのこと。幹線道路はかろうじて除雪されていましたが、その他の道は完全に雪道。雪國でも結構苦戦している様子でした。
駅からバスに乗ろうと・・・待てども待てども来ない・・・でも、来たとしても普段の2-3倍の時間はかかるだろうと踏んで、結局、病院まではタクシーを使ってしまいました。タクシーの運転手さんも雪道だとノロノロ運転で大して儲からないんだよ、と嘆いておりました。

こちらの病院にお世話になるのは2回目でしたが、外科の先生や看護師さんへの気の遣い方がわかってきたので、随分楽に仕事ができました。

オペ室でエフェドリン吸ってる時に、流れてきたのはJourneyのOpen Arms。
久しぶりに聴いたけどやっぱりいい曲。聴いたのは、ヴォーカルなしのピアノ版インストでしたが。

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The Anesthesia Blog にありましたので、復習。専門医試験にも出題されてました。

20% Intralipid:
1.Administer 1.5 mL/kg as an initial bolus; the bolus can be repeated 1- 2 times for persistent asystole.
2.Start an infusion at 0.25 mL/kg/min for 30-60 minutes; increase infusion rate up to 0.50 mL/kg/min for refractory hypotension.

大体、大人(60kgとして)なら初回100mlボーラス、心静止続くなら1-2回ボーラスをリピート。15ml/minの速さで30分か1時間。治療に反応しない低血圧に30ml/minまで増量ってところでしょうか。10%イントラリピッドなら2倍量に。

以下2/28追記。
Anesthesiology - Issue: Volume 115(6), December 2011, p 1219–1228
Lipid Resuscitation of Bupivacaine Toxicity: Long-chain Triglyceride Emulsion Provides Benefits over Long- and Medium-chain Triglyceride Emulsion
によれば中/長鎖脂肪酸製剤より長鎖脂肪酸製剤のほうが心拍再開後の再心停止率は低いようですね。今のところ日本では長鎖脂肪酸製剤しか使えないようですが。このラットのモデルでは、数十分後に再度心停止をきたしているケースもあるようですから、ヒトにおいても心拍再開後の持続投与って重要なのかな。拡大解釈かもしれませんが、脂肪酸製剤の半減期を考えると使ったほうがいいんでしょうね、きっと。脂肪酸製剤は肝代謝だから、肝硬変患者さんだったら持続する必要がないのかも。全部推測ですが。

The exact mechanism of lipid rescue remains unclear. Currently, the most favored theoretical mechanism is the “lipid sink” theory, in which the lipophilic local anesthetics are bound by lipid, thus reducing tissue content of the toxin. An alternative mechanism is the “lipid flux” theory, whereby lipid emulsions supply the mitochondria with sufficient substrate to enable energy production, which counters the impaired fatty acid delivery caused by local anesthetics.

この論文の結果はlipid sink theoryをより裏付ける結果だったようです。

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