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2008年10月12日日曜日

応召義務とはいえ

10月11日は何とも言えない一日だった。
病院からの着信音をChildren of Bodomの「Hate Crew Deathroll」に設定しているが、これが鳴ると仕事の開始である。

まず昼の12時51分。

「14歳の女性なんですが卵巣腫瘍で腹腔鏡下にオペがしたいとのことです。」
「捻転ですか?」と私。
「卵巣腫瘍だとのことです」と当直看護師。
卵巣腫瘍だけだったら緊急手術じゃないだろ~。
と思いながら、手術室経験のない看護師さん相手(推定)に突っ込みを入れても病院への到着がその分遅くなるだけなので早々に出かける。

タクシー乗りはこれで4回目。
これまで呼ばれた22時、23時、4時半のときはタクシーはすぐ捕まった。
いつも自宅から走って3分のところにある大通りに出ると3分でタクシーがつかまっていたが今は土曜の昼である。

流しのタクシーは夜の方が多い。
これが今日の教訓。
なかなかなかなかタクシーがつかまらない。

そして高速道路インターまで鬼のような渋滞。
いつもは10分くらいで高速に乗れたが、今日はたっぷり30分かかった。
急患で呼ばれてこの差は大きい。

ガソリン代が高いというのにこの交通量は一体なんなのだ。
結局呼ばれてから1時間と20分かかって手術室へ到着。
電車で来ても同じくらいだったかもしれない。
タクシー代は10000円を超える。

麻酔はrapid induction⇒AOS+remifentanil,fentanylで特に問題なし。

麻酔が終わって17時半過ぎに病院を出て、徒歩、電車、バス、電車で2時間かけて帰宅し、夕飯をとって仮眠した後の21時30分。
また「Hate Crew Deathroll」が2DKの我が家に響き渡る。
「せんせ~すいません、また急患です~」 と今度は手術室の看護師さんから電話が。
「何科ですか?」と私。
「外科でヘルニア嵌頓だそうです。tumorが絡んでそうなのであけたくなかったらしいんですが・・・」 と、先ほどよりはましな情報が得られる。
脊麻でもできる嵌頓ヘルニアが、麻酔科依頼の全身麻酔を要するということはあんまりよろしくない状態に違いない。
と思いながら、今の時間なら道もすいてるだろうと22時半には病院につきますよ、と伝えそそくさと家を出る。

思ったとおり、今度はすぐ捕まった。
いいペースで走ってもらえたが、運転手さんは私の勤務地になんぞ行ったことないらしく、信号待ちの度に道路マップとにらめっこ。
カーナビ搭載してるんだからナビに目的地を入れては??、と思いながらも沈黙。
高速降りてから上り方面の国道が異様な渋滞だったため、裏道を通ってもらって結局手術室には電話から45分で到着。
昼よりタクシー代は安かった。

手術は大きな問題もなく割と短時間で終了。
麻酔はrapid sequence induction⇒AOS+remifentanil,fentanylで大きな問題なし。
でも終電がなくなってしまったので病院で一夜を明かすことになった。

考えてみるとタクシー乗るのって怖い。
電車よりはるかに事故に遭遇する率が高いだろうし、何より人に命を預けているこの不安感。運転手さんは安全と思って走っているのかもしれないが不安である。

私の最近の愛読書。
高校は世界史だったから日本史を深く学んでない。
それに自分の祖国の歴史もよく知らないで生きていくのは恥ずかしいと思った齢27。
今回JB-POTも終わり、再度勉強するに至った。
12月7日に「歴史能力検定 日本史3級」を受けてみよう。