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2018年9月9日日曜日

ヘッセのシッダールタ再読

高橋健二氏訳、新潮文庫のシッダールタを久しぶりに再読しました。146ページに以下のようにあります。

"「さぐり求めると」とシッダールタは言った。「その人の目がさぐり求めるものだけを見る、ということになりやすい。また、その人は常にさぐり求めたものだけを考え、一つの目標を持ち、目標に取りつかれているので、何ものをも見いだすことができず、何ものをも心の中に受け入れることができない、ということになりやすい。さぐり求めるとは、目標を持つことである。これに反し、見いだすとは、自由であること、心を開いていること、目標を持たぬことである。おん僧よ、おん身はたぶん実際さぐり求める人であろう。おん身は目標を追い求めて、目の前にあるいろいろなものを見ないのだから」"

さぐり求める、ではなく、見いだしたい。今の自分はどうでしょう。

喉頭鏡による挿管困難を予測する頚部超音波評価

ちょっと前の欧州麻酔科学会誌に掲載された論文です。イタリアの大学からの報告。残念ながらフリー記事ではありません。

Evaluation of two neck ultrasound measurements as predictors of difficult direct laryngoscopy: A prospective observational study. European Journal of Anaesthesiology (EJA). 35(8):605-612, August 2018.

首にリニアプローブを当てて(当てる向きは体軸に水平な向きです)、表面から喉頭蓋までの距離を測ります。下にS-nerveで測定した例を示しますが(これは私のものです、low echoicな構造物が喉頭蓋です)、私の場合、1.68cmでした。

この距離2.54cmをカットオフにすると、direct laryngoscopyで挿管困難をよい感度・特異度で分けられるそうです。喉頭蓋までの距離が2.54cmより長いと挿管困難かもしれません。
ビデオ喉頭鏡全盛期の時代にあってはあまり価値がない報告かもしれませんが、興味がある先生は試してみてください。


2018年9月1日土曜日

2018年度北海道・東北支部周術期管理チームセミナー

「麻酔・手術後の気道と呼吸 (副題:挿管よりも危険な「抜管」)」という演題をいただき、お話をさせていただきました。聞いてくださった方々、また座長の先生に感謝申し上げます。
周術期管理チーム認定の試験、以下のホームページ内で公開されていますが、結構難しいです。

http://public.perioperative-management.jp

良い勉強の機会になりました。