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2018年7月4日水曜日

心房細動ーAFかAfか

心房細動を略してAfって書かれているのを時々見かけます。
なんでfが小文字なのかずっとわからなかったのですが、今もわかりません。



循環器学用語集には
・心房細動(AF)
・心房粗動(AFL)
と書いてますので、それに従っております。
学会発表の時にもそのように指導しております。



AHAのホームページでも心房細動は
AF or AFib
と略してますので、少なくとも「Af」は不適切な表記のように思えます。


2018年7月3日火曜日

救急の場における挿管では、スタイレットよりもブジーbougieがいいらしい

ちょっと前のJAMAに載ってた論文。

https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2681717

 Effect of Use of a Bougie vs Endotracheal Tube and Stylet on First-Attempt Intubation Success Among Patients With Difficult Airways Undergoing Emergency IntubationA Randomized Clinical Trial. JAMA. 2018;319(21):2179-2189. doi:10.1001/jama.2018.6496

ミネソタにある単一施設の救急で、喉頭鏡+スタイレット群と、喉頭鏡+ブジ−群で初回挿管成功率を調べた研究。82%対96%でブジー群が勝利。という内容です。

ちなみに、論文が定義する"difficult airway"とは「body fluids obscuring the laryngeal view, airway obstruction or edema, obesity, short neck, small mandible, large tongue, facial trauma, or the need for cervical spine immobilization」です。

やっぱりブジーがいいらしい。

手術麻酔をやってる身としては、ビデオ喉頭鏡+ブジーが更に成功率を高めると思いますが、ビデオ喉頭鏡はクラシックな喉頭鏡よりは高いし、そして、どこにでもあるわけではないだろうということでしょうか。

初回挿管成功率。救急の場では96%は十分高いのかもしれませんが、私は100%にしたい。喉頭鏡+ブジーで96%なら、ビデオ喉頭鏡+ブジーで100%に限りなく近づくのでは。もっとも、多額の研究費をかけてやるようなトライアルでもない気もしますが。スタイレットとブジー、そんなに価格違うのかしら。

最近ブジー、使ってないなぁ。購入してもらおうかな。

2018年7月2日月曜日

急性痛管理に対するケタミン静注ガイドライン - ASRA,AAPM, ASA

https://journals.lww.com/rapm/Fulltext/2018/07000/Consensus_Guidelines_on_the_Use_of_Intravenous.2.aspx

上記アドレスでopenになっております。全文無料で読めます。
ASRA、AAPM、ASAの3学会から提示されたものとなっています。
これは昨今の、彼の国におけるopioid crisisを受けた情報発信とも取れます。

ちなみに、日本において、オピオイド=麻薬ではありません。
ケタミンは麻薬ですが、オピオイドではありません。

麻酔科の先生なら皆さん知っておられるかと思いますが、最近麻酔科医になった先生は、以下の日本ペインクリニック学会のページをご覧になると良いかもしれません。

https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_keyopioid.html