まだ3週間ありますが、今年度も終わりです。学生の頃は毎年1学年上がるので、妙に緊張したものでしたが、働き始めるとそういった感覚はなくなります。目標も誰かにセットしてもらうことはなく、なんとなく自分で設定します。そんな生活が始まってもうすぐ8年目。あっという間に時間ばかりが過ぎていきますが、学生の頃に戻りたいと思うことがないっていうのは素晴らしいことなのかも。
およそ費やした時間配分
実験38%、睡眠25%、麻酔17%、それ以外の食う、読む、遊ぶ、走るなど:20%
大風邪を引いた回数:2回
@今年度の麻酔症例まとめ
最年少:1歳7ヶ月
最高齢:93歳
最短手術時間:5分
最長手術時間:9時間50分
最短麻酔時間:38分
最長麻酔時間:11時間6分
一日最高麻酔症例数:6症例
ハイリスク:抗凝固療法中の急性硬膜下血腫、uAPで胸痛ありの非心臓手術、その他何件か
緊急手術の麻酔率:32%
脊麻入らなかった率:4.3%
硬麻入らなかった率:0%
研修医の先生と一緒に担当した率:39.8%
主なポンピング症例
1:RCC 10u, FFP 8u
2:RCC 14u, FFP 15u, PC40u
3:RCC 20u, FFP 14u, PC10u
夜間の緊急手術で夜一睡も出来なかった率:15%
こうして列挙して振り返ってみると、麻酔科医としては一番平和な1年だったんだなぁ、と思います。一人当直でオンコールなし、という状態は今年度が人生初でしたが、まぁ何とかなりました。頼めばくる輸血と患者さんの状態が自分の手におえる程度の重症具合だったということには取り敢えず感謝。
麻酔科医2年目の時には麻酔科オンコールを週3回やってました。あの時よりも麻酔科医としては今のほうが多少は上達している筈ですが、どんどん小心者になっている自分がいます。手術室から当直室まで歩いて3分くらいですが、夜間はその距離すら長く感じて手術室近くの部屋で眠れぬ使途不明な夜の時間を過ごしたこともありました。それで人間的な成長でもあれば良いのですが、同じところをぐるぐると回っているだけのような気がします。
クリーンベンチとオペ室の間に戸惑うことの多かった一年ですが、どっちでも少しは上達が実感できるような新しい年度になるよう、じみ~に生きていこうと思います。
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「増補 iPS細胞」
知らないことをいっぱい教えてくれる良書でした。一般の方向けとしては難しい記載もあるかもしれませんが、凄く読みやすい文章です。医者が読んでも眼から鱗は結構いっぱい落ちると思います。私が無知なだけかもしれませんが知識欲は満たされました。