今回は自分の発表はなかったので特に呼ばれてなかったのですが、行かせてもらえる幸運に恵まれましたので、ラッキー!とばかりに行って参りました。今回でJSA総会参加回数とASA annual meeting参加回数がともに3になりました。
日当直明けにふらふらしながらD.C.行きの飛行機に乗り、帰ってきた翌日には時差ボケする暇もなく、10時間半ほどの手術の麻酔を担当しました。
アメリカの食事を沢山食べましたが、出国前と帰国時とで体重が殆ど変化ありませんでした。奇跡です。恐らく学会場やD.C.の街の中を毎日14000-20000歩くらい歩いたせいです。地下鉄・タクシー・バスは勿論、街の中を走っていますが、徒歩30-40分くらいの範囲に色々とあるせいで、結構歩いてしまいました。
あとは自分の関心の輪の中にある「fluid responsiveness」に関するポスター発表も幾つか聴いて来ました。
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学会の話から脱線しますが、今年の6月2-3日にカリフォルニアで行われた下記のシンポジウムのまとめが公開されています。
血行動態最適化に興味のある方はどうぞ。
2nd Goal-Directed Therapy Symposium
Hemodynamic Optimization in Perioperative and Critical Care Medicine: From Theory to Practice
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「産科と区域麻酔」のリフレッシャーコースも聴いてみましたが、こちらでは新しい知識は殆ど得られませんでした。演者が提示した引用文献の、割と多くの部分が90年代や2000年代前半のものだったので、この領域で新しいトピックはないということでしょうか。がっかりしたようなほっとしたような。他にも聴いてみましたが、リフレッシャーコースは日本の麻酔科関連の学会で参加すれば十分な気がします。英語リスニングのトレーニングにこそなりますが、知識についてはASAでもJSAでも得られるものは大して変わりないです。寧ろ、演者の講演中にぺちゃくちゃとお喋りするスペイン語の2人組の前に座ってしまったり、「その写真、家に帰ってから絶対見ないだろ」っていうような、演者のパワーポイントを熱心に写真撮影する異国の人が視界にちらついたりする不快さに遭遇する確率はASAの方が高い印象です。今回を含めて3回目のASAなんだからいい加減気づくべきですね。次回もしこの学会に参加する機会があったとき、自分が絶対聴きたいと思える内容でなければリフレッシャーコースに参加するのは止めよう。
ということで、私の麻酔の知識は大して増えませんでしたが、今後10年くらいに自分が何をすべきか。Washington D.C.への旅は、それを改めてよくよく考えるきっかけになりました。
結局
・学会はoutputの場であって、inputの場ではない。inputできるとすれば、それは教科書的な知識ではなく、やる気や熱意や発表の技法。
・学問を続けるなら、自分の英語力じゃまだ全然ダメ。引き続き生活の一部を英語でやっていこう。
という2点を再確認しました。
そういえば。
翻訳が出たら買おうかな・・・と思っていたパウロ・コエーリョの「Aleph」を成田空港で発見したので道中読みました。次のフレーズは今の私の気持ちを代弁してくれていました。
There’s no point sitting here, using words that mean nothing. Go and experiment. It’s time you got out of here. Go and re-conquer your kingdom, which has grown corrupted by routine. Stop repeating the same lesson, because you won’t learn anything new that way. (p10, Aleph written by Paulo Coelho in 2011, translated by Margaret Jull Costa in 2012 )
―Washington D.C.往復、飛行機上でのセットリスト―
行き
・Megadeth:Th1rt3en
・Lady Gaga:Born this way
・Mastodon:The Hunter
・The Mars Volta:Frances The Mute
・Dream Theater:A Dramatic Turn of Events
ほか
帰り
・Helloween “Who is Mr. Madman?”
・The Devin Townsend Project:Deconstruction
・Ego Wrappin’ ”色彩のブルース”
・Ten:Stormwarning
ほか
また日本で頑張っていこう。